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お読みあそばせ

本とか映画の感想文

皆川竜起、恋を知る「横顔と虹彩~イエスかノーか半分か 番外篇~」

ディアプラスはちょっとKindle化が遅い。イエスノー1巻から好きだった皆川竜起編ということで、すごく! 楽しみにしていた!!

チャラチャラしていて緊張知らず、挫折しらずの皆川が、初めての挫折、緊張、初めての本気の恋というニヤニヤが止まらないお決まりのセット。好きになる相手が「人のもの」っていうのもニヤっとしてしまう。
新聞社を思い出す業界描写はさすがとしか言いようがない。お仕事ものの部分もしっかりしてます。

新鮮だったのは、前作まで裏表の激しい宮沢雪野のような見栄張大王・国江田を、外から見た様子が描かれていたこと。
今までは本人視点でしか語られていなかったのが、深から見ると、できるアナウンサー感がビシビシ伝わってきて、改めて国江田さんの能力の高さに感心してしまった。

皆川の相手を務める名和田深も、一穂作品ではお決まりの、ひっそりした受けでメインカップルより好きな組み合わせでした。

受けの一途さ・かわいさに攻めが釣り合ってない「愛しのニコール」

この作品も一度読んでいて、「2017年度版このBLがやばい!」にも感想を寄稿している。

このBLがやばい! 2017年度版 (Next BOOKS)

このBLがやばい! 2017年度版 (Next BOOKS)

ゲイだから田舎で迫害された男の子が、都会からきた男の子に出会って自殺をやめる。その都会からきた男の子に再会するも、彼にはすでに好きな子がいる。しかし諦め切れない主人公は、ずっと好きなまま。
いきなり自殺の文字が出てきて、凪良作品っぽい。ほの暗い作風にいつもの幼馴染が加わって、好きなテイスト。

この作品、とにかく主人公・久美浜二胡(ニコ)がいい子で報われない。「好きでいるだけなら自由」をずっと貫いていて、どの少女漫画のヒロインより一途に彼を思い続ける。
その一途で、かわいくて、すごくいい子のニコに対して、王子様はよくも悪くも男っぽく書かれている。女の気持ちをちっともわかってない男すぎて、ちょっとイライラするぐらい。若くてかわいいなと思うけど、友だちにこういう男が好きなんだけど、と相談されたら、ヤメロ、と言うと思う。

付き合ってる男と分かれてすぐ、「もしかしてニコはずっと俺のこと好きだったのか?」と気づく王子様。
都合よく解釈して、告白した返事が「好きだったけど、もう疲れて、昔みたいには好きじゃない」と、自分が恋人に言ったセリフと同じことを言われて振られるシーンはスッとした!

BLの攻めに「シャキッとしろやオラ」なんて思ったのはじめて。私はこの男好きじゃないけど、ニコが許して付き合って、幸せなら……いいよ……。
いろんなレビューサイトみて、3/5点つけてる人の評価が、おおむね私と同様に「ニコのかわいさ・健気さに王子が釣り合ってない」という人で面白い。
たしかに「こういうカップルいるんだけど、どう?」と周りとディスカッションしたいです。

愛しのニコール (ショコラ文庫)

愛しのニコール (ショコラ文庫)

主人公が好きになれるかどうかで評価が変わると思う「虐殺器官」

初めて読んだのはずいぶん前で、映画を見ても内容をはっきりと思い出せないほどだった。もちろん映画の前に読み返す、という無粋なことはしない。
映画を見終わって改めて読み直した。かなりゆっくり。

虐殺器官とハーモニーどちらが好きかと聞かれれば、ハーモニーの方が好きなのだが*1、結末は虐殺器官の方が好きだ。
同意書にサインして母親を殺したこと、軍人として人を殺していることに実感のない彼が、ルツィアが死ぬのを目の前でみて、はじめて死を実感し、ジョン・ポールの言葉に耳を傾け、選んだ結末、最高じゃない!? 銃弾の音をBGMに部屋でのんびりピザ食ってる絵!
しかしそこは映画ではカットされているのだった……。

主人公の一人称で進むので、普段あまりSFを読まない人にも読みやすいのではないかと思うけど、一人称の弱点は、主人公が嫌いだと読めないことだ。
ラヴィスのかなりマザコンで、少年のままの感じ、私は好きだけど。映画では中村悠一の声で喋るので、記憶にぼんやり残るクラヴィスの内面とのギャップが発生し、たまらない萌えだったけど。

外面と内面がちぐはぐな彼が、母の記録を見て、空虚になったところに、あの結末を選択した、ということが私にとってはすごい浪漫だったのだ。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

*1:シーンの美しさが好き。BLより百合の方が圧倒的に美しさが強調される気がする。腐女子だけど

実写のビジュアル情報がリッチすぎて逆にCGかよ……「ゴースト イン ザ シェル」

見ましたよ。実写版攻殻機動隊「ゴースト イン ザ シェル」を。
当初テレビでの紹介が「過去のない少佐が過去を求めて戦う」でいや〜違うっしょ〜と思ったのだが、見に行ってよかった。これは攻殻機動隊に名を連ねていい映画であった。
吹き替えで見に行ったのもよかった。文句言ってるやつは神山版のファンだろう。

さて、今作はとにかくスカーレット・ヨハンソンスカーレット・ヨハンソン、顔は生身だと思うのだけど、ずっとCGかよと思っていた。FF15に近い。少佐の記憶がバグとして、現実に投射されるんだけど、そこもゲームのバグみたいな処理。
というかどこまでがCGでどこまでが現実なの? 実写のビジュアル情報量がすごいとは言うけど、これはもはや実写といっていいのか。というぐらい、現実のようなCGのような現実だった。

要所要所に散りばめられた、今まで攻殻機動隊に対するオマージュも嬉しみポイントだけど、ラストのサイトーに笑ったのは私だけではあるまい。
吹き替えでイシカワの名前があるも「イシカワでてた……? あっ、もしかして内蔵義体化して酒がのめるのめるぞの人?」と思ったほどなのに、サイトーを出しておいてcv大川透じゃないとは。
しかしたった一言のために大川透を召喚していたら、それはそれで笑っただろうなー。

記念すべきKindle100冊目のBL小説は至高のおっぱいミルク「ご褒美には恍惚ミルクを」

未読のBL小説も何冊かあるものの、買ったのはこれが100冊目ですって。本作は「下僕には極上ミルクを」のスピンオフながら、これを読んでなくても楽しめるので、おっぱいミルクが気になる方はぜひ読んで下さい。

下僕には極上ミルクを

下僕には極上ミルクを

BLには男が妊娠したり、2本生えてたり、不可解設定のものがたくさんあるが、これはおっぱいミルクが出る上、その味が超・うまい、という設定である。
バカだなあ(爆笑)と最後まで読めるし、1回のエッチシーンに何ページ割いてるの? という力強さも気に入っている。
受けと攻めの組み合わせも、今作の方が好きだったなあ。正しく没落貴族の美形ツンデレと、彼のためになんでもする下僕気質の実業家。

しかしEDになって食に目覚めたまではいいものの、思い出の味がおっぱいミルクという、摂取が難しいものなの、めちゃくちゃつらい。
私はミスドの今はなき、ヨーグルトクリーム*1がめちゃくちゃ好きだったんだけど、そのことを思い出す。二度と食べられない味。そういうもののことを考えながら読むと、おっぱいミルクのために財産を投げ打ってしまうのは、しょうがないかなとも思うのであった。

ご褒美には恍惚ミルクを

ご褒美には恍惚ミルクを

*1:エンゼルクリームの中がヨーグルトクリームのやつ

引き続きチャラい佐和真中を楽しむ「Calling Bloom ヒカル」

年下とか後輩の佐和真中をひとしきりきいて、チャラい佐和真中を聞いていた。中でもこれはシリーズ通して聞きたくなった。
エロシチュCDっぽくないシナリオで、これでいいのか? と思う。

ヒカルは、本番ありコールボーイである。タイトルからも分かるとおり。デリヘルの男版なので「まあ高確率で最後は結ばれるエンドかな」と思ったのだが、結論からいって結ばれなかった。
ヒロインもヒロインで、友だちにすすめられて呼んだはいいけど、システムがよくわからない、という感じ。ここは非常に女性向けらしい。
なのに最後の最後で、告白されるも、ヒロインはすでにプロポーズされた別の相手がいて、ヒカルはヒカルでこの仕事好きだしやめるつもりないから、1回だけさせて終わるという……。

冷静にならなくても「えっ……これでよかったのか?」と思う。
もっとそう思うのが、公式通販特典のCD。コスプレシチュエーションエッチが30分ほど収録されている。これがまた本編とは違う女っぽいのだ!
いや、もしかしたら制作側は同じヒロインで書いてるのかもしれないけど、本編のヒロイン、多分コスプレエッチとかしないよね!? なんだかヒカルの別な一面を見ているようで、BLに使うCPU*1がギュンギュン回ってる感じ。

男性向けエロシチュCDの女は、わりと性的職業のことが多い気がするんだけど、女性向けではあまりないので、男版デリヘルという設定から、すごく男性向けの空気は感じていたが、予想以上の男性向けだった。
女性向けだけど。
職業男を買う、という設定はいいのだが、このシナリオはよかったのかな!? と心配になるCDだった。シリーズの他の作品がどうなのか気になる。

Calling Bloom 01 HIKARU

Calling Bloom 01 HIKARU

*1:乙女向けコンテンツのときは、わりとヒロイン≒自分で見ているが、BLコンテンツではもっと客観的な思考回路になる

こういう二次元的なヒロインはけっこう好き「Love Tranquilizer 松澤佐」

エロシチュCDのレビューです。
エロシチュCDはだいたい声優、レーベルでぽんぽん買うので、あらすじは見ない。今作も買ってから、若手俳優とそのマネージャーという設定だと知った。

最近もうずっと佐和真中推しである。多分最初に意識したのは、「Enter the Mirror 騎士の物語」だ。

ドラマCD Enter the Mirror~騎士の物語~

ドラマCD Enter the Mirror~騎士の物語~

何度か聞いてするめ系かもと思い、他の作品も聞いてみた。ズバリ二枚目な男っぽい役より、フットワークの軽い感じの(チャラい)役や、後輩の演技がよかった。本人がしゃべっている感じも、普通の人っぽくてよい。

で、今作の松澤佐はいわゆるチャラ男なんだけど、よかったのはそこではなく*1「俺の精神の健康のためにセフレになろうよ」という流れで、初回から「たくさんすると明日に響くから口でやる」からのごっくん。
これをヒロインから言い出すところが、新鮮だった……。ヒエ〜。わりとドライめな感じのキャラだったのに、じつは大胆で、保健室でエッチするときめちゃエロくなる委員長タイプのヒロインだった。好き。

1枚目のPtで両思いになって、2枚目のAHで駆け引きがあり、3枚目Exで余談という構成もよかった。結構売れたんですねこのシリーズ。
ヒロインの感じがたまらんと書いたものの、全体のシナリオもよかった。シリーズ通して同じ人が書いているので他のも聞いてみよっと。

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ Pt.1 松澤佐

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ Pt.1 松澤佐

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ AH 松澤佐

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ AH 松澤佐

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ Ex 松澤佐

Love Tranquilizer ~キミだけが知っている~ Ex 松澤佐

*1:そこもよかったけど。チャラ男が好きな人にはぜひ聞いて欲しい

15年ぶりに自転車に乗った(Pacific CarryMeレビュー)

中学? くらいに自転車を買ってもらった。たしか紫がかった水色の、中学生らしいかわいい自転車だったと記憶している。
24インチの女の子向け自転車を、なにを思ったか父親が試乗し、本屋まで行ったのだが、カギを持っていくのを忘れ、駐輪したらそのまま盗まれた*1。私は1度も乗らずに。

それから15年あまり、自転車を買ってないし乗ってない。
しかし数年前BROMPTONに出会ってから、簡単に折りたたみできて、コロコロ輪行ができる自転車が欲しい! と思った。そして念願のキャリーミーを買うに至る*2

CarryME | Pacific Cycles Japan


折りたたみ方:Carry Me 編

キャリーミーは8インチというめちゃ小さいタイヤなのに、ママチャリ程度には走り、折りたたんだサイズ(接地面)はA4サイズに収まる。重さは10kgを切っている。コロコロもついてるし、私にもなんとか輪行が可能だろう。
別に輪行して遠くにいくわけじゃない。私はじつは登山も結構好きなのだが、とにかく根性がないので、ロープウェイのある山にしか登らない。行き歩いたら帰りはロープウェイだ!
だから疲れたら即地下鉄やバスに乗って輪行だ! という自転車、が欲しかった。

今日、1kmほど先の最寄り駅まで行って銀行周りの用事を済ませた。
15年ぶりの自転車はかなりドキドキする*3。幸いスピードのでない自転車だ。8インチという小径もあいまって、すぐ止まる。ゆっくり走った。
家から駅まではずっとゆるやかな下り坂なのでとっても楽。
しかし、帰りはずっとゆるやかな上り坂だ。キャリーミーはシングルギアなので、ギアチェンジできない。15年前は小高いところに住んでいたので、坂という坂を自転車で登りきった記憶はなく、つねに押して歩いていたものだが、キャリーミーはなんとかなった! しかし家についたら日頃の運動不足も祟り、足はヘニャヘニャである。

帰り道横断歩道を待っている間、小綺麗なおばあさんに話かけられた。「素敵な自転車ねえ」。はい! 素敵なんです! これ、折りたたんで玄関においておけるんですよ!
札幌は大通駅・札幌駅・すすきの駅の周辺にいい感じの店があるものの、地下鉄の1区間はやや高いし、歩くにはやや遠く、ずっと小径車でゆっくり走れたら、あのパイのお店や、パン屋さん、コーヒーショップに行けるなあと思っていた。これで少しは行きやすくなると思う。
問題は私の体力と根性なので、この夏はがんばって自転車に乗る体を作りたい。

余談

2017モデルからついた、デタッチャブルリアフォークが邪魔で、abusのブレードロックがつけられないという迂闊なミスをした。幸いいつもしょってるリュックのサイドポケットにちょうど収まったが、片側に1kgほどの重りがついてるので体のバランスが微妙。
歯ぎしりせざるをえない。

*1:あたりまえだ。ちなみに弁償はないし謝罪の言葉もない

*2:ムーングレーにした

*3:数回自転車にひき逃げされそうになってこともあり、自転車が怖い

恋愛にもほうれんそうが重要だと教えてくれる「365+1」

これの前に読んだ凪良ゆうの作品が「愛しのニコール」のせいか、同じ系列だなあと。
攻めが言葉が足りない男っぽい攻めで、受けはいろんなことを考えて、でも口にできない女っぽい受けで、すれ違う二人の話。
受けと攻め、交互に語られる章立てがわかりやすい以上に、攻めに対して「バカ! サル! 同人誌じゃないんだからちゃんと受けちゃんを慮りなさいよね!」プンプン! である*1
女っぽい受けとはいったものの、遠距離恋愛がそうさせるんだろうな。女々しい受けではない。むしろ攻めより男らしい部分もあって、とてもキップのよい感じで清々しい。
話の展開は先読みしやすいものの、これぞ王道といった心の機微が描かれていて、さすがだな〜と言わざるをえない。

しかしこれほどまでに、ほう・れん・そうを行っていれば起こらなかった恋愛話もあるまい……。攻め諸君はエッチばっかりじゃなくて、たまには正直になってお話することも大事だよ、という教訓を得た。

365+1

365+1

*1:同人誌の場合はこの限りではない

またしても7巻が待ち遠しい「カブキブ!」6巻

アニメ化も決まってめでたいカブキブ、先日7巻が発売した。さっそく読んだけど、またしても週刊少年ジャンプか!? というぐらい、いいとこで終わってしまった。
そもそもこの作品は小説なのに、ジャンプみたいに引きが強すぎる。6巻は一段落ついて「7巻はじっくり待てそう。よかった」と思ったのに、これだ。 年1〜2冊しかでないので、7巻の記憶をはやく消すしかない。

今回は嫌なやつと主人公黒悟が向き合う場面がでてくるが、まるで青春そのものでたいへん眩しい。これが青春かよ……と絶望するほど青春している(青春してこなかった者の僻み)。
いよいよ文化祭公演! といったところで事件があって、続いてしまったので、この青春がどのような決着を迎えるか楽しみである。

あるがしかし、次巻まで少なくとも半年ほどは待たねばならないので、今思い出した記憶を。もう。さっさと。忘れたい。

あ、あと全然関係ないのですが、自転車を買いました。15年ぶりぐらいに自転車に乗るのですが、本体を買っただけでベルもライトもないので、まだ乗れてない(ベルないと道交法違反である)。乗れたら書きます。